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■ はじめに:「ただのまとめサイトでしょ?」と思ってた
数年前、何気なく始めた「陸上まとめ系サイト」。
最初はアクセスもまばら。
「誰かの役に立てればいいな」くらいの気持ちだった。
でも、PVが伸び、SNSで拡散され、選手やコーチ、保護者、ファンが集まるようになると──
見えてきたのは、“競技場の外側にあるリアルな陸上界”だった。
この記事では、アクセス解析・コメント・DM・選手の投稿などから見えてきた、
**“現場の温度感”と“競技者の本音”**を余すことなく伝えたい。
■ ①「記録」よりも「人間ドラマ」が読まれる
意外なことに、純粋な記録速報記事よりも、
・〇〇選手の復活劇
・負けたあとのインタビュー
・競技人生の“裏側”にフォーカスした記事
こうした**“感情に触れるストーリー”**の方が圧倒的に読まれていた。
数字じゃなくて、「なぜこの人が走るのか?」
その背景にこそ、読者は引き込まれていたのだ。
■ ② 人気種目の“温度差”は想像以上だった
100mや駅伝といった花形競技は、当然PVも伸びやすい。
でも、「ハンマー投げ」「三段跳び」などは全体の1〜2%程度。
この差は、SNS拡散力にも直結する。
“可視化されにくい競技は、忘れられやすい”
この現実は、運営者としてかなりショックだった。
でも同時に、小さな競技ほど**“濃いファン”**がついているのも事実。
一部の投擲系記事は、選手本人が拡散してバズったこともあった。
■ ③ 「実名で載って嬉しいです」という声と、その葛藤
驚いたのが、地方大会や高校記録の記事に対する反応。
DMやメールで、「名前を載せてもらって嬉しかったです!」という声が届く。
特に、無名校から全国へ出た選手の親御さんからの感謝メッセージは忘れられない。
一方で、「名前を削除してほしい」「写真は許可取ってますか?」という問い合わせもある。
陸上は“個人競技”だからこそ、“個人の扱い”がとても繊細だ。
運営側は常に、リスペクトと慎重さを持って発信すべきと実感した。
■ ④ 本当によく読まれるのは「進路」と「用具」
アクセスランキング上位に必ず入ってくるのが、
- 「〇〇高校→〇〇大学進学情報」
- 「人気スパイクランキング」
- 「中学生におすすめの練習メニュー」
つまり、読者の多くは“実践者”であり、
「明日、自分がどう走るか」に直結する情報を求めている。
リアルな情報、信用できる一次ソース。
それが“まとめサイト”にも強く求められているのだ。
■ ⑤ コメント欄は“陸上愛”で溢れていた
匿名コメント欄は炎上しやすい印象があるが、
陸上まとめ系においては、“称賛と応援”が主流だった。
・「あのラストスパート鳥肌立ちました」
・「〇〇選手、復帰おめでとうございます」
・「〇〇高校のチーム力は本当にすごい」
コメントを見ていると、
陸上競技は“競いながら、支え合う”スポーツなんだ
と、何度も思わされる。
■ ⑥ トレンドに乗ると“爆発”、外すと“無風”
明確にアクセスが跳ねたのは、
・インターハイ
・箱根駅伝
・世界陸上・五輪
など、大会開催中。
逆に、オフシーズンは数字がガタ落ち。
その間に伸びるのは、「筋トレ」「陸上あるある」「進路予測」系だった。
つまり、“リアルタイム性”と“積み上げ型記事”のハイブリッドが強い。
■ ⑦ “陸上×◯◯”で記事が跳ねる時代
最近特に強く感じているのは、
陸上単体より、“掛け算コンテンツ”が強いということ。
たとえば:
- 陸上×メンタル →「勝てる気がする」は、もう勝ってる
- 陸上×テクノロジー → AIで記録が伸びる時代?
- 陸上×青春 →「泣きながら走った、あの夏」
こうしたテーマはSNSでもバズりやすく、読者層も広がる。
今後のまとめサイトには、“深さ”と“広がり”の両立が求められるだろう。
■ まとめ:「まとめ系」は、競技の応援団になれる
まとめサイト運営者は、競技に直接関われないかもしれない。
でも、“読む人”と“走る人”の橋渡し役にはなれる。
誰かが走る限り、誰かがそれを伝え続ける限り、
このスポーツの魅力は消えない。
あなたももし、まとめ系サイトを運営してみようか悩んでいるなら──
スタートラインに立ってみてほしい。
きっと、走ることだけじゃない「陸上の奥深さ」に出会えるはずだから。