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■ 序章:「10秒台」は夢じゃない
「100mを10秒台で走る」──それはかつて、選ばれしアスリートだけの世界だった。
だが近年、部活生や市民ランナーの間でも**“10秒台を目指す”**という言葉が当たり前に飛び交うようになった。
驚くべきことに、10秒台は一部の天才だけの特権ではなくなりつつある。
鍵は“才能”ではなく、“習慣と考え方”にあるのだ。
■ 第1章:「速くなる人」と「止まる人」の差
100m走の練習に真剣に取り組んでも、なかなか記録が伸びない人がいる。
逆に、半年で11秒台→10秒台へ突入する選手もいる。
この違いは何なのか?
その答えは意外にも、**技術より「思考パターン」や「生活習慣」**にある。
まずは速くなる人の共通点を3つ紹介しよう。
✅「自分の走り」を言語化できる
「後半で失速する理由は腰が落ちるから」
「加速区間で地面を押せていない」
こんな風に、主観と客観を行き来できる選手は、速くなるのが早い。
✅ 毎日の生活に“走るための選択”がある
早寝・プロテイン・ストレッチ…
フォームだけでなく、“走る前”と“走った後”まで設計している。
✅「10秒台は無理じゃない」と信じている
実は、記録の限界は思い込みで決まる部分もある。
「自分は無理」と思ってる人は、10秒台に到達しない。
■ 第2章:100mで10秒台を出す7つのポイント
ここからは、具体的な方法を7つに絞って紹介しよう。
① スタートは「反応」より「初動の角度」で決まる
ブロックに構えるとき、“お尻の高さ”と“前足の角度”が鍵。
理想は45度の初速角度。
角度が浅すぎると推進力が逃げ、深すぎると転ぶような走りになる。
② 加速は「20m」で決める
10秒台を出すには、20mまででほぼ最高速に近づいている必要がある。
加速時は、「脚を前に出す」よりも「地面を後ろに押す」感覚を持つこと。
③ 最高速区間で“空中にいる時間”を意識する
速い選手は、ピッチが速いように見えるが、実は接地時間が短い。
「バンッ、バンッ、バンッ」という地面との接触を鋭く。
意識するのは、「空中でリラックス、着地はキレ味よく」。
④ 体幹トレーニングは毎日1分でも
フォームを安定させ、**“ブレない走り”**を実現するには体幹が不可欠。
特に「腹横筋」「腸腰筋」あたりを意識したメニューを取り入れよう。
⑤ 靴とスパイクは“武器”として選ぶ
最近のスパイク(例:ナイキ「マックスフライ」など)は性能差が顕著。
記録0.2秒差は当たり前と言われている。
自分の足との相性を見極めた“戦闘力の高いスパイク”を選ぼう。
⑥ 体重は「筋肉で増やす」が正解
軽ければ速いわけではない。
10秒台を出している選手はほぼ例外なく、パワーウェイトレシオが優れている。
「筋肉=加速力」と捉え、筋トレとタンパク質補給をセットに。
⑦ 自分の走りを「動画で毎回チェック」
記録は嘘をつかない。でも、映像は“改善点”を映す。
スマホ1台でいい。毎回撮って確認、これだけで伸び率が変わる。
■ 第3章:成功体験を1つ作ると、人生が変わる
筆者自身、大学時代に「11秒5」から「10秒9」へとタイムを更新したことがある。
その瞬間、記録以上に自分の“殻”が破れた実感があった。
「できるわけない」が、「やればできる」になる。
この経験は、陸上に限らず、人生全体に影響を与える。
10秒台を目指すことは、単に速く走ることじゃない。
自分の可能性を「証明する」ことなのだ。
■ 結び:君にも「10秒台」は出せる
目標は、10秒99でも、10秒88でもいい。
1回でも“9”で終わるタイムを記録すれば、
君の中の「限界」は、音を立てて崩れる。
さあ、今日からその一歩を踏み出そう。
10秒台は、夢じゃない。君の中にある“習慣”で決まる。