川内、自己最高の9位 転倒&給水失敗のアクシデントにめげず キルイが初V 男子マラソン/世界陸上

陸上・世界選手権第3日(6日、ロンドン)男子マラソンが行われ、“公務員ランナー”川内優輝(30)=埼玉県庁=は2時間12分19秒で自己最高の9位だった。中本健太郎(34)=安川電機=が2時間12分41秒で10位、井上大仁(24)=MHPS=は2時間16分54秒で26位。ジョフリー・キルイ(24)=ケニア=が2時間8分27秒で初優勝した。

 

最強市民ランナーがアクシデントに泣いた。ハーフ地点で先頭から9秒差につけた川内は、その後に転倒、給水失敗などアクシデント続き。苦悶の表情を浮かべながら粘りの走りをみせ、日本代表として最後の世界選手権と位置づけたロンドンで自己最高の9位でフィニッシュした。

 

日本男子主将を務める川内は2011年の大邱(韓国)、13年のモスクワ大会に続く3度目の出場だった。過去2回はともに18位。今回は3月に代表入りが決まる前の年末年始の時点で試走するなど、準備万全で臨んだ。4日の会見では「道が狭まっていて足をとられる危ない場所もある。でも、過去70回のフルマラソンの経験からすれば、たいしたことはない」。V字カーブや曲がり角の多さが特徴で、狭い石畳の路地も走る難攻不落の道のりの攻略に意欲を示していた。

 

レースは観光名所のタワーブリッジを発着点に、テムズ川沿いや市街地を4周するコースで実施された。