【ウエイト】しなやかな筋肉を作りたい

今日は『ウエイトトレーニング』について。

100mランナーにとって、
ウエイトトレーニングが必要なのかどうなのかは賛否両論。判断は付け難い。

実際、自分も高校時代、確信の持てる情報が全くなかったので、
本格的なウエイトトレーニングは練習に取り入れなかった。

だけど、今は、100mランナーにとってウエイトトレーニングが
欠かすことのできないトレーニングの一つだと自分は思っている。

 

100mのみならず、陸上競技の大半は体のみを使って競う競技。
つまり、レース中にただ一つ頼れるものが自分の体。
武器は自分の体のみなのだから、力を発揮できるように鍛える必要がある。

ウエイトといっても、重たい重量を上げたり、筋繊維を太くさせたりという行為は、
速く走るという動作にはきっと結びつかない。
それを勘違いしてトレーニングを進めていくと、体が重くなり、バネを失う恐れがある。
それだけは避けなければいけない。
それではどうすべきなのか・・・?

単に、軽い重量で速く動かすトレーニングを増やせばいいという考えも間違い。
常に速い動きでトレーニングを進めたところで、
特に狙って何かを鍛えることはできない。

ここでは、特に下半身のトレーニングに焦点を合わせて話していく。
100mの疾走において、求められる筋肉の仕組みとしては、
接地時間(0秒1以下の世界)内に、いかに大きな力(キック力)を加えられるかである。

しかも、接地する瞬間、体重を支えている足に加わる衝撃力はとても大きい。
その中で、大きなパワー(キック力)を発揮しなければならない。

そのために必要なトレーニングは、常に速く動かすというものではない。
ましてや、ゆっくり動かすものは問題外である。

100mランナーにおける、ウエイトトレーニングで最も意識しなければいけないことは「切り替えし」の瞬間ではないかと考えている。

切り替えし動作こそ、スプリンターが考えるべきポイントであろう。
最も負荷のかかる切り替えし動作の際に最も力を加えることが
走りの際に発揮するパワーを向上させることが出来る。


あとの動作では力を入れずに、弛緩させておけばよい。力を加えるのは一瞬である。

初動負荷に関して深い知識はないが、それに近いといったら近い考え方かもしれない。

ウエイトトレーニングを上手く生かせれば、きっと走りの技術にも結びつくだろうし、
怪我もしにくくなるに違いない。

何も考えずに、どれだけの重量を持ち上げれた!
という達成感を追い求める練習ではあまりに効率が悪すぎる。

最悪の場合、副作用(体が重くなる・バネを失う)も出てくる。

ウエイトトレーニングも、走練習と同じで、常にどういう目的で
何を意識すべきかを考えてやらなくては効果が期待できない。